ドラムを叩いていると、スティックが手から滑ったり、演奏中にすっぽ抜けたりすることがあります。
そんなときに役立つのが、ドラムスティック用のグリップテープです。
スティックに巻くだけで滑りを抑えられる便利なアイテムですが、すべてのドラマーに必要というわけではありません。
むしろ、人によっては巻かないほうが叩きやすいと感じることもあります。
この記事では、ドラムのグリップテープのメリット・デメリットから選び方、巻き方まで紹介します。
ドラムのグリップテープを使うメリット
グリップテープのメリットは、単にスティックが滑らなくなることだけではありません。
握り心地が変わることで、演奏中のスティックコントロールにも影響します。
スティックが滑るのを防げる
一番のメリットは、スティックが手から滑るのを抑えられることです。
特にライブなどで長時間演奏していると、手汗によってスティックが滑ることがあります。
グリップテープを巻いておけば、スティックを必要以上に強く握らなくても保持できるようになる人もいます。
ただし、テープを巻けば絶対に落とさなくなるわけではありません。
握り方やスティックの振り方も関係するので、グリップテープだけに頼らないようにしましょう。
握り心地を自分好みに調整できる
グリップテープを巻くと、スティックの持ち手が少し太くなります。
そのため、スティックが細くて握りづらいと感じている人には、ちょうどよい太さになるかもしれません。
また、木製スティック特有の硬い感触が苦手な人でも、テープを巻くことで握り心地が変わります。
ただし、太くなりすぎると逆に操作しづらくなるので、巻く量には注意してください。
スティックを落とす不安を減らせる
演奏中にスティックを落とした経験があると、次も落としてしまうのではないかと気になるものです。
特にライブ本番では、スティックが滑ることを気にして、無意識に強く握ってしまう人もいるでしょう。
グリップテープによって滑りが抑えられれば、そうした不安を減らせる可能性があります。
ドラムのグリップテープを使うデメリット
便利なグリップテープですが、実はデメリットもあります。
特にドラム初心者の場合、スティックの基本的な扱い方を覚える前に使うと、かえって叩きづらくなることもあるので注意してください。
スティックの動きが制限されることがある
ドラムでは、スティックをただ握って振るだけでなく、指の中で微妙に動かしながらコントロールします。
例えば、スティックが打面に当たって跳ね返る動きを利用する「リバウンド」もそのひとつです。
グリップテープの摩擦が強すぎると、スティックが手の中で動く感覚が変わり、細かいコントロールをしづらく感じる人もいます。
特に、指を使った細かい演奏をする人は、テープを巻いた状態と巻かない状態を比較してみるとよいでしょう。
スティックの太さや重さが変わる
グリップテープを巻けば、その分だけスティックは太く、わずかに重くなります。
また、持ち手側に重さが加わるため、スティック全体のバランスも変化します。
普段から同じスティックを使っている人ほど、この違いを感じるかもしれません。
テープが劣化したり汚れたりする
グリップテープは消耗品です。
長く使っていると、手汗や皮脂によって汚れたり、端が剥がれたりします。
種類によっては粘着剤がスティックに残ることもあるため、定期的な交換が必要です。
ドラムのグリップテープの巻き方

グリップテープは、基本的にスティックの持ち手部分へ巻いていきます。
製品によって固定方法は異なりますが、一般的な巻き方は以下のとおりです。
1.スティックの表面に付着した汗や汚れを拭き取る。
2.スティックのグリップエンド側からテープを巻き始める。
3.テープを少しずつ重ねながら、斜めに巻いていく。
4.普段握っている範囲まで巻いたら、余分なテープをカットする。
5.必要に応じて付属の固定テープなどで端を留める。
巻くときは、テープがたるまない程度に引っ張りながら進めます。
ただし、強く引っ張りすぎると素材によっては伸びたり、巻いた後に縮んだりするため、製品の説明に従ってください。
また、スティック全体に巻く必要はありません。基本的には自分が握る範囲だけで十分です。
巻き終わったら、実際にスティックを振ったり、練習パッドを叩いたりして感触を確かめましょう。
ドラム初心者にグリップテープは必要?

結論として、ドラム初心者が最初からグリップテープを使う必要はありません。
まずは何も巻いていないスティックで練習してみるのがおすすめです。
ドラムでは、スティックを強く握りすぎず、自然に振ることが基本になります。
演奏中にスティックが滑るからといって、必ずしもグリップ力が足りないとは限りません。
例えば、握り方が不安定だったり、スティックを振るたびに手を大きく開きすぎたりしている可能性もあります。
グリップテープを使う前に、まずは持ち方やフォームを確認してみてください。
それでも手汗で滑る、握り心地が合わないと感じるのであれば、グリップテープを試してみるとよいでしょう。
スティック選びも重要ですので、以下の記事も参考にしてください。
>女性ドラマーにおすすめのスティック|手が小さくても握りやすい!
グリップテープは自分の演奏スタイルに合わせて選ぼう
ドラムのグリップテープは、スティックの滑りを抑えたり、握り心地を調整したりするためのアイテムです。
特に手汗でスティックが滑る人や、演奏中に落としてしまうことが多い人には便利でしょう。
ただし、摩擦が強すぎるとスティックのコントロールに影響するため、すべてのドラマーに向いているわけではありません。
初心者の方は、まず正しいスティックの持ち方を覚えるところから始めてみてください。
そのうえで必要だと感じたら、グリップテープを取り入れてみましょう。
講師:植草 徳(うえくさ あつし)

高校在学中よりドラムを始め、大学在学中より上々颱風(シャンシャンタイフーン)の渡野辺マント氏に師事しドラムを本格的に始める。
大学卒業後、ニューヨークにある音楽学校The Collective (Drummers Collective)に入学。
約1年に渡りNYを拠点に活躍する様々なドラマーに師事し、多岐にわたるドラミングスタイルを習得する。
アッシュドラムスタジオで用意しているコースは、以下の6つ。
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