2回に分けて、専門スタジオでのドラムのレコーディングについての進め方や、気をつけるポイントについて解説しています。
今回のブログでは実際に録音をする「音決め」から説明していきます。
・音決め
・レコーディング(演奏録音)
・録り音のチェック
・レコーディング終了〜ドラム機材搬出

音決めとはレコーディングする予定の曲に対しての、ドラムの音を最終調整する作業です。
ここではまず簡単にドラムの音をレコーディングしてみて、エンジニアさんのいる部屋のスピーカーで録り音を再生してもらい、その曲にマッチしたドラムの音になっているかを確認します。
レコーディング全体の中ではむしろ一番大事な作業かもしれません。
イメージ通りの音の場合は問題ありませんが、ここでイメージに合ってないまま曲のレコーディングを進めてしまうと後々修正が効かなくなりますので、気をつけて進める作業の一つです。
必要だったらスネアやシンバルを違う物に交換したり、チューニングを変えてみたり、ガムテープやミュートを貼ったり、貼る箇所を変更したりと良い音で録れるように細かく調整していきます。
場合によってはエンジニアさんがマイクを変えたり、増やしたり、セッティングを調整してくれたりもします。
音決めで迷った場合は、もしその場にいればプロデューサーさんや他のバンドのメンバーに相談しながら進めましょう。
また「こんな音にしたい」というのがあるのになかなか音作りが出来ない場合は、エンジニアさんにも相談してみると良いかもしれません。


ここまでの過程を経て、ようやく実際のドラムのレコーディングです。
機材の搬入から2〜3時間ぐらいが目安になります。
ここまででドラマーはほぼ動きっぱなしで息つく暇がありません。
演奏が始まる前に一呼吸置けるタイミングがあれば気持ちと体を少し落ち着けましょう。
まずは実際いつも自分がその曲を叩いている感じで臨みましょう。
ここで「こうしようとああしよう」と考えてしまうと雑念が入って力んでしまいます。
自然に演奏できる状態でレコーディングをすると良い音、良いテンポ感のテイクが録れます。
もし「ああしたいこうしたい」というアイデアがある場合はなるべく事前に練習しておいて、レコーディングではそれが自然に出るようにしておきましょう。
レコーディングを進める中で「ここだけ気に入らない!という箇所があるかもしれません。
その場合は「パンチイン」という間違えた箇所、気に入らない箇所だけを録り直す作業を行います。
ドラムの場合は大体1小節単位で録り直しが可能です。
録り直しの作業で気をつけなくていけないのが、その箇所の前後の音の繋がり具合です。
・音量
・テンション感(盛り上がり、盛り下がり具合)
・テンポ感
がうまく繋がらないと不自然な仕上がりになってしまいます。
その為、パンチインする時は録り直し箇所の前後4小節ぐらいも演奏しながら録音すると自然に仕上がりやすいです。
録り音を確認する際に必ず曲の譜面と筆記用具を持参しましょう。
この際の譜面は全メンバーとエンジニアさんが共通で持っているもので、リードシート(小節とコードのみが書いてある)という譜面を用意しておきましょう。(自分で用意できない場合はメンバーにお願いしましょう。)
録り音を確認する際はそのリードシートを持って直したい箇所をチェックし、その箇所をエンジニアさんに伝えます。
この時直す箇所全てを伝えておくとスムーズに録り直しが進みます。
パンチインの箇所が全部録り終わったら、再度エンジニアさんのスピーカーでチェックし直し、問題なければレコーディングは終了です。
レコーディングではドラムの音が良くも悪くも顕微鏡を覗いたようにクッキリ聞こえてしまいますので、細かいミスが気になりがちです。
ここで大事なのは気にしすぎない事と、メンバーや自分以外の人に気になるミスかどうか聞く事です。
ドラマーしか分からないようなミスは放っておきましょう。
どうしても後の人生で後悔しそうな箇所や、他のバンドメンバーの音を合わせる際にに上手く行かなそうな箇所だけ直すようにしてください。
またドラムのレコーディングだけで時間がかかり過ぎると、この後に他のメンバーのレコーディング作業がある場合は時間が押して予定通り終わらなくなります。
ギリギリの妥協点を探ってなるべく早く終わらせましょう。

ドラムのレコーディングが終了した時点では、すぐにドラムの解体作業(バラシ)に移れる訳ではありません。
他のバンドメンバーのレコーディングが終わるまでは、現状のセッティングを念の為に残しておきましょう。というのは、他のメンバーがレコーディングをしている最中に「この箇所もうちょっとこうしよう」というアイデアを振られる事があるからです。
この時点でドラムセットを解体・撤収作業をしてしまっていると、録り直しに対応できず最悪もう一回最初からやり直しということになりかねません。
ドラムセットの解体作業ですが、先にエンジニアさんがマイクセッティングを解体します。
その後エンジニアさんからOKが出たらドラムの解体作業を始めます。
高価なマイクもありますので、必ずOKが出てからにしましょう。
ドラムの解体は搬入・セッティング作業の逆を追いますので、「手前から」「上から」が基本になります。
出口に近い方から始め、シンバルを外し、最後はドラムマットのバラしが終わって終了です。
自分の機材じゃない場合はこれで終了ですが、自分の機材の場合は車に積む順番も含めてバラし作業が進められると良いと思います。
また運転、車に積載された機材を片付けるまで気を抜かずに頑張りましょう。
前回・今回とドラムのスタジオでのレコーディングの流れや気をつけるポイントについて書いてきました。
レコーディングというと演奏する事だけに気持ちが行きがちですが、実はそれは全体の一部で、演奏以外にも気をつけるポイントが多々あります。
またこの気をつけるポイントはレコーディング以外で演奏する場面でも共通項として役に立つ内容です。
ぜひ今後のドラム演奏の参考にしてください。

高校在学中よりドラムを始め、大学在学中より上々颱風(シャンシャンタイフーン)の渡野辺マント氏に師事しドラムを本格的に始める。
大学卒業後、ニューヨークにある音楽学校The Collective (Drummers Collective)に入学。
約1年に渡りNYを拠点に活躍する様々なドラマーに師事し、多岐にわたるドラミングスタイルを習得する。
アッシュドラムスタジオで用意しているコースは、以下の6つ。
45分の無料体験レッスンも行っているので、まずはお気軽にドラム教室へお越しください。
※無料体験後5日以内の入会でドラムスティックプレゼントキャンペーン実施中!※
現在ではZoomを用いたオンラインレッスンも行っているので、遠方の方でも問題ありません。
今回と次回のブログでは「ドラムのレコーディングについて、どういう風に進めるのか?どんな所に気をつけると良いか?」について解説していきます。
自分の演奏やライブ出演の際に活かせる事も書いてありますので、参考にしてみてください。
ドラムレコーディングは、基本的に以下の流れで進行していきます。
1.ドラム機材搬入
2.セッティング
3.チューニング
4.マイクセッティング
5.音決め
6.レコーディング(演奏録音)
7.録り音のチェック
8.レコーディング終了〜ドラム機材搬出
進め方や注意点を説明していきます。

まずは機材(ドラムセット)の有無です。
自分の機材を持ち込むのか?
持っていないので借りるのか?
自分の機材を持ち込まないは場合、レコーディングスタジオに貸出しているドラムセットがあるか確認しましょう。
スタジオにセットがある場合は大体1日単位で貸出の料金の表記があります。
スタジオにもない場合は、知人に借りたり、ドラム機材のレンタル業者を探してみましょう。
自分のドラムセットや機材を持ち込む場合、大体の場合は車が必要になります。
そのレコーディングスタジオに駐車場はあるか?はドラマーに取っては重要です。
ある場合は駐車場内のどこに停めてよいかをスタジオのスタッフの方に確認してからにしましょう。
無い場合は近所のコインパーキングの有無も事前に確認しておいてください。
またスタジオ内のどこに機材を搬入するか?もスタッフの方に確認しましょう。
何度か車とスタジオを往復する事になりますので、動線やエレベーターの場所なども気にしながら搬入がスムーズに行えるようにします。
機材の量によっては台車があると便利な場合もありますので、自分で用意しておくかスタジオで貸し出しがある場合はお借りしましょう。

搬入の際にレコーディングエンジニアさんにご挨拶をしてドラムを「どの位置、どの向き」に置くかを確認しておきましょう。
スタジオ内の音の響き方、マイクの置き方、エンジニアさんの録音のしやすさなどがに関係してきますので、必ず確認してからセッティングに入ります。
セッティングに関しては、「奥から、下から」を基本に考えるとスムーズです。
「奥から」は部屋の奥に置くもの(例えばドラムスローン)から、「下から」はドラムのマットから始まり最後はシンバル類をセッティングしていきます。
狭い場所でのレコーディングになる事もありますので、効率良くうまくパズルを組む感覚でセッティング出来ると良いでしょう。
チューニングは基本的にはある程度済ませた状態でレコーディングスタジオに持ち込みます。
実際のレコーディングスタジオはTime is Moneyで時間がかかればそれだけレンタル費用がかさみます。
まずは良い音で鳴るようにチューニングしておいて、スタジオで微調整出来るようにしておきましょう。
またチューニングですが、録る曲のドラムをどんな音にしたいかイメージして、なるべくその音に近づけるようにチューニングしていきます。
・ドラムセットの音を曲のキーに合わせてチューニングするか?
・スネア・タムの音の高さは?
・残響は伸ばすか短くするか?
・バスドラムの音はアタック感を強めにするか?それとも胴鳴りを重視するか?
など気にしなければいけない事はたくさんあります。

基本的にはレコーディングのエンジニアさんがドラムセットにマイクをセッティングしてくれます。
ただマイクのセッティングが始まる前には必ず自分のドラムのセッティングは終わらせておきましょう。
マイクセッティングの後に自分のセッティングを直してしまうとマイクセッティングがやり直しになってしまい、エンジニアさんの手間が増えてしまいます。
セッティングの直しが必要な場合は必ずエンジニアさんに一声かけましょう。
また、マイクをセッティングしてもらう前に、今回録音する曲のジャンルや、自分のプレイスタイルを簡単に伝えておくと、それに合ったマイクを選んで貰えたり、セッティングを組んで貰えます。
雑談しながらエンジニアさんとのコミュニケーションも取っておきましょう。
大体のマイクの本数は
・バスドラム2本(打面側と反対側)
・スネアに2本(打面側と裏側)
・タム類に確1本ずつ
・クラッシュシンバルやライドシンバル用に高い位置に左右に2本
・少しドラムセットから離れた位置に2本(スタジオが広い場合)
となります。
マイクやケーブルの数がかなりの量になりますので、ケーブルを踏んだり、マイクスタンドに足を引っ掛けてセッティングが変わってしまわないように注意しましょう。
何か変わってしまった時にはエンジニアさんにすぐに報告しましょう。
ここまで、スタジオでのドラムレコーディングの流れの準備について解説してきました。
レコーディングと聞いてピンと来ない方もいるかもしれませんが、いつかこういった場面が来るかもしれないと想定しておくのは良いことだと思います。
次回のブログでは実際にドラムの音を録音する際の流れについて書いています。

高校在学中よりドラムを始め、大学在学中より上々颱風(シャンシャンタイフーン)の渡野辺マント氏に師事しドラムを本格的に始める。
大学卒業後、ニューヨークにある音楽学校The Collective (Drummers Collective)に入学。
約1年に渡りNYを拠点に活躍する様々なドラマーに師事し、多岐にわたるドラミングスタイルを習得する。
アッシュドラムスタジオで用意しているコースは、以下の6つ。
45分の無料体験レッスンも行っているので、まずはお気軽にドラム教室へお越しください。
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現在ではZoomを用いたオンラインレッスンも行っているので、遠方の方でも問題ありません。